許容引張圧縮荷重とは
ボールねじ軸に引張または圧縮荷重が作用した際に、材料が塑性変形や破損を起こさずに安全に耐えられる荷重の上限を「許容引張圧縮荷重」といいます。
この値は、ねじ軸の断面積と材料の強度(許容応力)によって決まり、設計時における安全性の判断指標として重要です。特にボールねじでは、座屈荷重や寿命計算と併せて総合的に評価する必要があります。
許容引張圧縮応力とは
許容引張圧縮応力とは、材料が安全に使用できる範囲内で許される応力のことを指します。
一般的に、ボールねじに使用されるSCM系合金鋼は高い強度(引張強さ900~1100MPa程度)を有していますが、実際の設計では安全率を考慮して応力を低減して使用します。
本ツールでは、こうした安全性を考慮した実用値として
147MPa を許容応力として設定しています。
(ボールねじメーカーの選定でも使用されている一般的な数値です。)
計算式
P = σ × π / 4 × d²
- σ:許容引張圧縮応力(MPa = N/mm²)
- d:ねじ軸谷径(mm)
- P:許容引張圧縮荷重(N)
計算例
ねじ軸谷径 d = 17.5 mm
許容応力 σ = 147 MPa の場合
P = 147 × π / 4 × 17.5²
→ P ≒ 35,400 N
→ 約 35.4 kN
ポイント
- 谷径で計算することが重要(外径ではない)
- 許容応力は安全率込みの値を使用する
- 実際の設計では「座屈荷重」や「疲労寿命」と併せて確認することが必要
